2010. 10.03

秋のハンバーグ

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    「滝川あいがも7割 蝦夷鹿3割 の 狩人風ハンバーグ」
     秋のフルーツ いっぱい使ったソース

    水分含有率が高く 脂の融点が低い「滝川あいがも」と
    赤身がマッシブで 脂の融点が高い「蝦夷鹿」でバランスを追った
    northcontinentでは珍しい 合挽のハンバーグ
    味わいで言うと
    あいがもの「軽さ」と 蝦夷鹿の「ミネラル感」が素晴らしい相性です
    ささがきゴボウの「土臭さ」が 秋の薫りのアクセント。

    いわいる「肉カテゴリー」の中でも
    対極の個性を持ってる2つ
    比率は 7:3 がベスト

    商品を考えるときに いつも気をつけるのは
    定義を疑ってみる事
    ハンバーグはこうだ!っていう
    頭の中身を疑うんです。
    一時 ステーキ肉を十字に切って 
    つなげたらハンバーグか?って悩みました(笑)
    お肉の特性を 体系的に理解してから
    味わいにする事 心がけてます。
    ・・・
    そんなこと考えてたら
    北海道の冬の魚介と 対極に位置するお肉?で
    合挽したら どんなんなっちゃうかな~
    なんて気が起きてきて・・・

    オォ!こりゃ 忙しくなりそうだ!


2010. 09.18

aki

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    9月は northcontinent宮の森店が OPENした月。 
    朝晩が冷え込んできて 虫時雨を耳にすると
    毎年 当時の事を思い出すんです・・


    32席の店内に 一人でポツンと突っ立ってる。

    誰も来ないから 仕込みも完ぺきで
    店舗もピカピカだから 清掃する場所も無い
    「誰も来ない」と 絶対的に確信できたから
    早い時間にアルバイトも返して 
    もったいないから暖房も消して・・

    寒い店内で
    気持の芯が小さくなる様な 
    なんだか物悲しい 「秋の感覚」とは 裏腹に
    「自分の店」を持てたという満足感と
    思いが形になったという充実感で
    なんの 恐怖心・不安感もなく
    一人ぼっちで「意味なくワクワク」してたっけな・・

    あれから5年たって
    店舗2つ 工房1つ
    従業員も両手で足りなくなり
    仕事も「家業としてじゃ 難しくなってきたな」と
    頭をポリポリ掻きながら
    夜中にこっそり 忍び込んだ
    寒~い 宮の森店のカウンターで 
    芋焼酎を チビチビ飲んで
    「意味なくワクワク」を 思い出し 懐かしむ。

    これが僕の 「秋の楽しみ方」です。

2010. 09.03

ばあちゃんの三升漬け

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    青南蛮 16kg
    ばあちゃんのレシピで 毎年漬ける「三升漬け」

    北海道と東北で作る 郷土色が強い漬け物で
    青南蛮・こうじ・醤油 を1升づつで漬けこむから
    「3升漬け」だけど
    各家庭で 切り昆布を入れたり 
    唐辛子で辛くしたり
    砂糖でがっちり甘くしたりと「家ならでは」の味わいになる。

    こうじは 雑菌繁殖が少なくなる 晩夏からが出荷のタイミング
    秋の日本酒「あらばしり・ひやおろし」に続いてく伏線になる。
    露地物の青南蛮の最盛期が重なる 今が三升漬けの仕込み時期だね。

    毎年この時期に
    16kgの青南蛮と 旭川から取り寄せた「生こうじ」をあわせて
    東神楽の婆ちゃんのレシピで かあさんが仕込む。

    「うちの婆ちゃんの三升漬けを使った 照り焼きソース」として提供しています

    90を悠にこえた うちの婆ちゃんが
    あのやわらかい笑顔で 
    また我が家に遊びに来ることは
    もう ないと思うけど
    沢山のお客様が 「ばあちゃんの味」で笑顔になっている事
    誇りに思っています。

    当店で絶対に無くならないソースだよ ばーちゃん!




2010. 08.28

残暑御見舞い申し上げます

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    宮の森店の軒先

    こないだ東京の兄弟が 都心の暑さに ほとほと嫌になってたな・・
    北海道は晩夏の気配 
    昼間の間 身の内に溜まったほてりが
    日暮れの 乾いて冷えた風にのって 
    鼻腔から流れていく感覚。
    ゆったりと楽しむように 吐く息が長くなると「秋もそろそろか・・」って思う。
    北海道はそんな季節です。

    昔からの くせなんだけど・・
    自分で感じる「季節感」が何に起因するのか
    理解しようと考えてる自分が
    「ひょっとして暗いのか?」と最近気付いてきてます(笑)
    「秋のハンバーグ」 そろそろだべな・・
     

2010. 07.21

夏のHamburg

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    ハンバーグ屋で四季を味わえないか・・・
    そんな思いで 季節ごとに こねくりまわす季節のハンバーグ
    夏のハンバーグは

    黒朱白豚と 新鮮な「モツ」のハンバーグ 

    タン・ハツ・ガツ・上ホル・サガリ・コブクロ・ノドなんこつ 
    などなど・・
    屠畜の次の日に 新鮮なモツを一頭分 
    つながったまま まるごと入荷して
    自店で処理するのは 味わいの命が「鮮度」だから。
    これ 劇的にタイヘンです・・(笑) 
    市場では 最も新鮮な状態での処理であること 間違いなしです。

    モツならではの「深い滋養味」に 
    春に仕掛けた ギョウジャニンニクバターと 
    全体を「さらっと」まとめる黒酢のソースで
    夏バテに バシ~!って効きます

    是非

2010. 06.26

函館椴法華(トドホッケ)に シーズニングとしての海藻類を探しに

    札幌から道南に向かい、大沼国立公園に 車が入る頃から 
    木々の植生比率が 針葉樹から広葉樹にグラデーションを濃くして行く。

    北海道の他の地域では殆ど見る事が無い 
    赤松を両脇に植えた街道に入ると
    ワクワクとした 旅情が湧き上がってくる。

    津軽海峡を境に南北を分ける生態区分線 ブラキストン線
    いわば気候が創る「 生物の垣根 」の中に 
    分け入る感覚を この道は感じさせてくれる。

    朝方に走る国道には 薄っすらとガスがかかり、
    その湿潤な空気感に 「本州」 を感じる道産子は多いだろう。

    北海道の中でも 最も入植が早く
    他の地域とは異なる文化背景を持ち 
    歴史的な建造物が数多く残る函館。

    その源となり 上方の「だし」文化を支えた 北前船が
    「昆布」を積み込んだ海。
    函館の東に位置する椴法華(トドホッケ)の海に    
    合同会社オーガニックケルプ 吉川さんと向かった。
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    「昔の人は当たり前に 海藻にも旬がある事を知っててね・・・
     普通に使い分けた。昔の人の記憶ではね」
    ワカメ・ひじき・昆布・海苔など 古くから日本の食を支え、
    日本人に馴染み深い存在で有るはずの海藻。
    そう言えば 自身で改めて考えてみると「馴染み深い」感覚が皆無である。

    「食用海藻は近年 工業製品であるかのように規格化して行った、
     いろんな食品添加物も安価で気軽に使えるようになった。
     海藻を扱う店でも 昆布・海苔・ひじき など 解りやすいものしか無いのが現状です」 

    「早煮コブと出汁コブは 春先か夏に採るかの違い。どちらも同じマコンブです。知ってました?」

    「海苔にもウップルイのり・スサビのり など種類があって、
     昔の人は割合を変えて自家製海苔を楽しんだ。今の海苔とは別物!」

    「佃煮は昆布を5年 蔵で寝かせてから造る。自然に旨みが乗るのはそれから」・・・

    私達が覚えていないのではない。
    古くから連綿と続き、積み重なってきた経験・知識の糸が 
    ぷつりと切れて 世代間で伝わっていない。
    化学調味料など食環境の変化で 伝える必要の無い知識になっているのだ。


    春採りの 薄く柔らかい昆布を口に入れると 
    圧倒的なミネラル感が舌の付根から喉にかけて へばり付く
    余韻の長さは 永遠に続くのではと思えるほどだ。

    「春の若い昆布はカリウムなどミネラル値がものすごく高い。季節で違うんですよ」

    化学調味料の善し悪しを論ずるつもりは無い。 
    が、感情的な物差しを外して見ても
    なお 余りあるインパクトと説得力が口の中に広がる。
    ハンバーグ屋をやっていて、いわゆる「素」を使わずに ここまで来たが
    限界が見えた事がある。
    「インパクトが無い味わい」と指摘される事があった。
    今までの外食経験から物足りなく感じてしまう様だ。
    それでも食後に喉の渇きとむくみ・胸やけを感じ
    同じ物を食べる歳になったばかりの我が子を眺めて 
    ただなんとなく 使うのをためらい
    自然の旨みを重ねて来た。 

    「見つけた」と思った。

    「海流が3つ 対馬・リマン・親潮が合わさる世界でも類を見ない海域なんですよ。
     広葉樹の森から豊富な栄養が流れこんでるしね。
     200種を超える海藻の種類とその豊かさは椴法華沖の特徴。
     なんでも京都の宮大工が昔から使う 左官の壁材には 
     ギンナンソウの粘りが使われている様で 
     何年か前にこの辺りまで捜しに来ていたんですよ」 

    最近 産官学の連携が話題になるが、
    その先端の動きで 化学的な根拠・知識の下支えはもちろん、
    歴史的・文化的な背景・ご年配の漁師さんからの生きた情報などを合わせた
    深い知識を切り口にすると 恵山岬周辺の海藻は
    私達の考えもつかない「可能性」を秘めている様だ。

    「食用に適した海藻も種類が有り、粘り・ミネラル感・旨味の強弱・
     香りの方向性とその強弱など個性がありますよ。当然 他の食材との相性もあります。
     ハーブの様に使い分けて楽しめたら 食卓が豊かになるはずですね」と吉川さん。

    海藻各種と なんと御自身で12時間以上かけて焚く海水塩などを
    組み合わせたシーズニングソルトは
    東京や札幌の百貨店でも販売する 高名な品だ。  

    「商品もそうですが、食卓までストーリーが続く 有機的な関係を大切にしたい。
     そもそも大量生産は出来るもんじゃない。
     それよりも 事業的な感覚ではなく、家業として永くやって行くのが理想ですね」
    と微笑みながらお話し頂いた。

    海藻を取り巻く状況の変化で「いったん切れかけた糸」が 連綿と またつながって行く―。 
    そんな実感が渡島半島にあった。
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    当店のハンバーグ
    ・いけだ牛には 綺麗なヨード香とアフターが軽やかな チガイソ(蝦夷ワカメ)
    ・サロマ牛には 旨味が強く強靭な粘りが特徴の ガゴメコブ
    ・新冠黒豚には ミネラリティーで内に籠る印象の香り ダルス
    ・エゾシカには 強い磯の香りと酸化鉄のニュアンスがある ギンナンソウ
     を 味わいの骨格・下支えとして 使用しております。